今年の2冊目はJR九州会長の唐池恒二さんのこの本。
唐池恒二さんといえば、以前テレビ番組のインタビューで語っておられた言葉をモットーの一つに加えている。
「航海で荒波に遭遇した時には船を横に向けては沈没してしまう。荒波には真正面から立ち向かわないと乗り越えられない。」
今考えると唐池さんはbeetleを就航させた立役者だったので、その経験を踏まえての例え話だと思うが、この言葉は自分にとって本当に大切な言葉となった。目の前に難題が現れた時、必ずこの言葉が頭に浮かんできて「真正面から立ち向かわねば」と思うのだ。
さてこの本、軽妙洒脱な語り口が楽しい良本だった。
JRが国鉄から民営化されとてもまともに経営していけるわけがないと言われたところから、鉄道事業も立て直し、新規事業に取り組んで多角化しながら成長して株式公開を果たすまでの唐池さんの奮闘と、JR九州と言えば車輌デザインの水戸岡氏だがこの両氏の対談をつけてエピソードを振り返りながらの構成も楽しかった。
今年はいきなり良い本に出会うなぁ。