この言葉が頭に浮かぶのはいつも後悔している時だから。
そうならないために後悔する前に浮かんできて欲しいもんだよ。
大晦日にジジィを近くの温泉に連れて行こうとしたら「足が痛い」という。もともと持病のせいで足がむくんだり攣ったり痛んだりすることが多いので、あぁまたかと思いつつ、まあとにかく大晦日だし風呂にも入りたいだろうし血行を良くしたら治るかも。などと思いながら連れて行き、先に浴場に入っていたが一向に入って来ないので様子を見に行くと、トイレに入り込んで何分も出てこない。声をかけると動けないほどの痛みらしく便器に座り込んでいる。とにかく肩を貸しながら家まで連れて帰り足を見てみると、赤くなってむくんでいる。こりゃいかんな早めに病院に連れていかないと。そう思ったけど正月だし今度18日に自分の診察の予定があるからその時一緒に診せられたらいいなと思った。
これがまず後悔。
5年ほど前までに大腿部の大きな血管が閉塞してステントを入れたりバイパスしたりを繰り返し、それから毎年一回はCT検査をして血流の状態を確認していた。2年前まで定期的に行っていた検査だが、状態に全く変化がなかったので去年は検査の必要なしと言われて検査に行っていなかった。今考えればステントを入れた血管やバイバスした人工血管は開存率という詰まらずにいる確率はあまり高くないのだそうで、何年かで詰まってしまうのだとか、そうであれば毎年の検査は継続すべきだったのでは。
今考えれば後悔。
年が明けて1月4日にかかりつけの医者に駆け込んだジジィは痛み止めの点滴を打ち、エコー検査を勧められる。検査の予定日は2月5日とのこと。「えっ1ヶ月先に検査ってそんな悠長なことでいいのかな」と思いはしたもののまぁ医者の言うことだから、、、と半信半疑ながら納得してしまった。
これまた後悔。
1月10日、ジジィがいよいよ痛くて我慢できないという。急いで帰って足を見ると何やら色が悪く足先が冷たいではないか。「これはイカん」と直感してもともと血管を見てもらっていた大病院の救急外来に連れて行く。当日は血管の専門医はいなかったものの事の次第を見て、当直医が血管の専門医と電話連絡をしながら検査をして行き、結局は翌日からの入院を指示される。あぁやはり早く来なければいけなかった。
と後悔。
「後悔先に立たず」ほんと嫌な言葉だよ。